高齢者施設の中には、機能訓練特化型のデイサービスというものがあります。運動療法やリハビリテーションを重点的に行い、運動機能の向上や機能訓練を主な目的とするデイサービスのことを指します。一般的なデイサービスは、6時間~8時間程度利用者に滞在してもらい、食事や入浴、レクリエーション活動などのサービスを提供しますが、機能訓練特化型のデイサービスでは、3時間~4時間程度の短い滞在時間で、機能回復のためのトレーニングを行います。そして、理学療法士や作業療法士などのリハビリのプロが常駐しているのが特徴です。
したがって、介護度が低く、専門的なリハビリや機能訓練だけを集中して受けたい方や、自立した生活ができ、一般的なデイサービスでは物足りないという方に向いています。ただし、介護保険法の通所介護にあたるため、介護保険の認定者しか利用することはできません。
ちなみに、機能訓練特化型のデイサービスの一日の流れは、お迎え、バイタルチェック、準備運動、個別のリハビリテーションプログラム、ティータイム、自宅へのお送り、というのが一般的ですが、サービス内容は事業所によって様々です。個別のプログラムでなく全員で同じ機能訓練を行うところもあれば、利用者の自主トレーニング中心のところやスタッフが丁寧にサポートするところなどもあります。したがって、サービス内容の詳細を知るためには、それぞれの事業所に確かめなければなりません。サービス内容の違いは介護士の働き方にも影響するので、機能訓練特化型のデイサービスに関心がある方は、まずリサーチから始めるようにしましょう。